鑑定書

鑑定書

鑑定書は、カラット、カラー、クラリティ―、カットという4つのCから成り立っています。それに加え直径や、最も大きいところと、最も小さいところなどが全て数字で表されている用紙です。
日本人はダイヤモンドの4Cのかっこよさ、鑑定書のかっこよさをとても重要視しますので、当店でもダイヤモンドの在庫を揃える際に、なるべく鑑定書がかっこいいものを集める、ということにも気を配っています。

かっこいい鑑定書というのは、例えばカラーでしたらDカラーが最もかっこいいですし、クラリティ―でしたらVVSとか、カットでしたらエクセレントが一番良くて、かっこいいです。そのかっこ良さを日本人の方はとても気にします。
例えば0.25などが、日本の婚約指輪で売れやすいサイズです。金額的にも平均的な30万円くらいで購入出来ることが多いですし、とてもかっこいい鑑定書、つまり高い等級を目指せるサイズです。0.3を超えますと、その基準で鑑定書をかっこよくしようとすると金額が高くなります。
0.4とか0.5になりますと、もっと高額になります。0.2台でかっこいい鑑定書のダイヤというのは、売れ筋ですでから、当店でもその辺りを無視することは出来ないです。

しかし、年齢を重ね40代、50代、60代になった時に、0.2台のダイヤモンドは着けにくくなるという意見もあります。と申しますのは、サイズが小さいのでかわい過ぎる感じになってしまうのです。ですから、本当に将来を見越して考えるなら、0.4以上あった方が良いですよというという意見もあります。
とはいえ、予算も無視するわけにはいきません。0.4でかっこいい鑑定書がほしいとなりますと金額も高くなりますので、なかなか予算的に厳しい方も大勢いるのではないかと思います。そうすると、安く買えるお店を探すか、賢く買う必要がでてきます。
しかしダイヤモンドの鑑定書を見せる機会というのは、基本的にはありません。そのようなことから、鑑定書を重要視して買うのがベストかは悩むところです。

選ぶ基準

これら4Cの何に重きをおいて選んでいくかということに関しては、人によって個性が出ます。
例えば、すごく大きいものが良いと思われる方ですと、重さであるカラットを重要視されます。
大きさよりも質が良いものをとお考えになる方は、カラーやクラリティーやカットという、大きさではない部分を優先します。
これらの何を求めるかの基準については、デザインによって、国によって、国民性などによっても異なるようです。
日本人は、特にダイヤモンドにおいては、鑑定書の『格好良さ』にこだわるところがあるようです。

婚約指輪はダイヤモンドが中心に入るデザインが主流ですが、世間の相場は30万円くらいと言われております。ただ、10万円くらいのものもありますし、100万円オーバーのものもあります。
その金額の差は、ブランドの差というのも多少はありますが、やはり石の差が最も大きいです。
逆に、石を使わずに金属だけで100万円を超える指輪を作る、というのは現実的ではありません。
例えばプラチナですが、女性用の結婚指輪ですと3g〜4gくらいです。お店によって値段が様々ですが、10万円未満くらいが多い価格帯だと思います。
そこからブランドによってはいろいろと上乗せされたとしても、それが100万円になるか?といいますと、それはなりません。
金属だけで100万円の指輪を作るには100gの金属を使えば良いのではないか?と思われるかもしれませんが、100gを指につけるのは、指が痛くなります。まるで筋トレのような状態です。
例えば金属を贅沢に使ったハイジュエリーでも約16g以上にはしないそうです。なぜかと言いますと、重すぎて指が凝ってしまうからです。
しかもハイジュエリーと結婚指輪や婚約指輪というのは異なりまして、頻繁につけるものですからもう少し軽い方が良いかと思います。100万円の指輪を作ろうと思いますと、石の力を借りざるを得ません。
世の中には何千万円、何億円のジュエリーがありますが、必ず何かしら石が入っています。それが宝石のすごいところです。金属だけでその値段はありえないのです。
金属を大量に使うという事は現実的ではありませんので、一粒で驚くような金額を叩き出せるのは宝石しかなく、その中でも一番はやはりダイヤモンドです。

鑑定機関について

宝石の鑑定機関というものが、世界にはいくつかあります。
最も有名なのがアメリカのGIAという鑑定機関です。
日本では、日本中央宝石研究所というところがありまして、そこが日本で最も権威のある鑑定機関と言われています。他にもまだまだありますが、この2機関が日本では有名です。
当店が扱っております宝石の鑑定機関は、日本の方です。
鑑定には現在、人の目だけでなく機械などが取り入れられています。
基準を、鑑定機関ではない1個人が目で見ただけで判断することは難しく、たとえ鑑定機関がごまかしていたとしても、それを見抜くことはできません。
例えば、ダイヤモンドのカラーというのが、Dから、D、E、FとありましてZまであります。
Dが最も白くてやや青い感じで、Zが黄色です。鑑定機関が、実際はE相当のものをDに鑑定をしたとします。
するとそのダイヤの価値はグンと高まります。もしそれに気付かず購入した人が喜んだとしても、やはり倫理的な問題が残ります。
鑑定機関は、そういう事をきっちりと明瞭にしないといけないのです。
そういう審査が日本の中央宝石研究所は厳しく、とても信頼が置ける鑑定機関ですので、当店では日本中央宝石研究所が鑑定した宝石を採用しています。

判断の基準

4Cの中で最も分かりやすいのは、大きさです。カラーに関してはD?Gくらいまでの差は肉眼では分からないと思います。
H、Iくらいになりますと、0.3もしくは0.4の大きさで少し黄色いかな?と思うくらいで、小さいものは分かりません。

クラリティ(透明度)については、Iクラス以下は我々のこだわりで絶対に選びません。Iはインクルージョンの略です。
Iクラスは肉眼で見て、傷が分かってしまいます。
このIクラスの上がSIというクラスになります。スライトリーインクルージョンの略です。SIクラスにはSI1とSI2がありまして、SI1の方が上位です。SI2に関しては、プロが見れば肉眼でも分かりますし、素人の方でも、その気になれば分かるレベルですので、こちらも選ぶことはありません。SI1は10倍のルーペなどで見ますと傷が分かったりしますが、肉眼では相当難しいです。
傷の個所も重要で、真ん中に傷があるのか端っこにあるのかで大きく違ってきます。
傷の大きさでグレードは変わりますが、傷の箇所はグレードを決める際には大きく関わってきません。真ん中に傷がある場合はどうすることもできませんので、我々は選びません。横に傷がある場合は、指輪を作る際に、その傷を隠して作る事が出来ますので、指輪になったときに気にならないように作ることが出来ます。
当店ではSI1以上のダイヤモンドをご用意していますが、ブライダル業界においては、SI1のダイヤモンドをご用意していないブランドさんも多いです。なぜなら鑑定書をかっこよくするためです。
SI1の上がVS(ベリースライトリー)ですが、VSクラスになりますと傷が本当に分かりません。肉眼では全く分からず、顕微鏡で見ても分かる人が見ないと分からないほどです。そのくらいとても綺麗です。
しかし、SI1の端に傷があるものでも、指輪にすると爪で傷が隠れて見た目はVSクラスくらいの綺麗さになるものもあります。
価格も抑えられますので、鑑定書にこだわらないのであれば、そういう選択もよいのではないかと思います。

海外ハイブランドの判断基準
海外ハイブランドのダイヤモンドが良いとされているのは、海外ハイブランドが良いわけではなくて、良いものだけをチョイスしているという事です。
我々日本の小さなブランドでも良いダイヤモンドを選択する事は可能ですが、当然高額になりますから、その下の価格帯も用意して、幅広いお客様の声に対応しています。
予算を落としても大きさをあきらめたくない場合は、SI2には落としていただきたくないので、SI1はキープして、カラーをHかIくらいまで広げて頂き、カットもエクセレントを諦めて、その下のベリーグッドを許容範囲として頂いて、その中で最も良いものを探すことをお勧めしています。鑑定書は決してハイランクの鑑定書ではありませんが、見た目の印象はとても良くなります。
「輝き」というものはとても面白いです。鑑定書の評価基準の4Cは重さ、色、傷、カットとなり、この中に輝きという項目がありません。
ですからいくら鑑定書がかっこよくても、輝かないダイヤというものもあります。逆に、鑑定書は全くかっこよくないのに、すごく輝くダイヤというものも存在します。
実はプロが最も重要視しているのは、輝きです。私達も全て自分の目で見て良いと判断したものだけを仕入れしています。
業界ではテリという言い方をしますが、テリが良いのか悪いのか、そのテリを最重要視しています。鑑定書の見栄えを妥協していただけるなら、我々がテリの良いものを上手にチョイスして、予算に見合った素晴らしい指輪を作ることが出来ます。そのためにプロが存在しているのです。
もし鑑定書だけで選ぶのであれば、今はインターネットでも鑑定書付きのダイヤは買えますので、とことん探せば、一般の小売とくらべお安くダイヤモンドを購入することも出来ると思います。ただ、そちらはものは見て買えないですし、ただ4Cの評価だけを並べただけのものですので、難易度の高い買い物になるのではないかと思います。

電話で相談する
ご来店予約